高卒認定試験「科学と人間生活」
令和元年度 第1回 過去問解説動画 書きおこし
全問の解説は、こちらのページにまとめております。
このページでは、補足用に撮った解説動画で説明している内容を、書きおこします。
大問1「光の性質とその利用」(物理分野)
大問1① 連続スペクトルができるしくみ
では、問3までを確認していきましょう。
屈折の方向としては・・・
「水やガラスを下にして、まっすぐ進まずに、ちょっと落ちる。」
・・・これで対応できます。
問2も、その方法で屈折の方向がわかりました。
問2は単色光の場合でしたが、問3では白色光の場合を考えていきます。
白色光の中には、さまざまな波長の電磁波・・・電磁波は波長ごとに色がありますので・・・さまざまな色がふくまれています。
可視光線(人間に見える光)は、波長が長い方から順に・・・虹の色と同じで・・・
赤 ← 緑 → 紫
また、赤より波長の長いものを赤外線、紫より波長が短いものを紫外線、といいます。
イメージ的な話ですが、波長が短い方が怖い・・・というか人体にも有害そうですね。
実際、紫外線は、とても怖いです。
また、波長が短いものほど、屈折率が大きいです。
先ほど図に入れたものを、白色光の中から赤色光だったとしましょう。
そうすると、一番波長の短い紫色光は・・・この位置になります。(動画参照)
一番上の赤から、一番下の紫まで、赤・だいだい・黄・緑・青・藍色・紫・・・と、切れ目なく並びます。
これが、連続スペクトルです。
また、選択肢④ですが、このしくみで連続スペクトルができますので、スクリーンを離したら、光の幅は大きくなりまうね。
大問1② 光の性質/全反射
まず、ADには、まっすぐに入ります。
次に面ABから光が出ていったのに、スクリーンに光が映らなかったとすると
・・・屈折して、スクリーンの上かスクリーンの下に光が進んだことになります。
でも、この段階で下にずれるということは・・・台形ガラスの形的にないですね。
でも、屈折の向きとして考えると・・・
下の方に屈折します。スクリーンの上にずれるということも、ありません。
よって、スクリーンに光が映らなかった理由としては・・・
光が面ABで全反射した、・・・ということになります。
屈折の方向として・・・
水・ガラスから光が空気中に出ていくとき、まっすぐ進まないで、ちょっと落ちる
・・・と、説明しましたが、入射角がある大きさをこえると、落ちようがなくなります。
そのとき、全反射が起こります。
大問7 地球の自転・公転(地学分野)
太陽があって、地球の公転軌道を真上からみた図を考えます。
この位置を冬・・・12月としましょう。
オリオン座がきれいにみえる季節です。オリオン座は、こちらの方向にあります。
真上からみた図で、半分に分けて、太陽が当たっていない方を塗りつぶしましょう。
こちらにいたら夜で、反対側・・・太陽のあたっている方が昼です。
地球は自転していて、・・・宇宙のことを考える場合、、ほとんどが左回り(反時計回り)・・・と考えてよいです。
自分が、ここら辺にいて、いっしょに自転していることをイメージしましょう。
太陽の反対側の、この位置が真夜中の0:00、
時間がたって、ここが明け方の6:00、
さらに時間がたって、この位置で太陽が真正面にきます。
ここに来たら、太陽が南中する時刻で12:00
さらに、時間がたって、ここまで来たら夕方の18:00・・・これから夜になります。
太陽でも、そうですが、真正面に来たら、その恒星・・・星座なども南中すると考えてよいです。
公転軌道を真上からみたこの図で、・・・
この紙の面・・・地球の公転軌道にある星座(星)は、太陽と同じように東から上って、南を通り、西に沈んでいきます。
この紙の上の部分は、上に行くにしたがって、太陽の軌道より上のところを、同じように東から上って、西に沈みます。
さらに上の方になると、北の空に一晩中みえます。
この紙の下の部分・・・地球の公転面より下にある星や星座は、太陽の軌道より下を、東から上って、西に沈みますが、あまり下の方にある星ですと、北半球からはみられません。
さて、12月のオリオン座のみえ方についてみていきましょう。
真正面にあるのが、南中している星座なので、真夜中の0:00に南中しています。
時間がたって、明け方の6:00・・・オリオン座は、ここにいる人からみてこちらの方向です。
太陽は東から上るので、、太陽の方向が東、・・・よって、オリオン座は西の空に沈んでいくということですね。
夕方の方もみて、もう一度確認しましょう。
夕方18:00のこの位置にいるとき、これから夜なので、太陽は西に沈んでいきます。
よって、太陽の反対なので、オリオン座の方向は東です。
この位置にいるとき、オリオン座は東の空からのぼりはじめ・・・時間の経過とともに12:00に南中し、
その後、西の方に行き、明け方の6:00に、西の空に沈みます。
次に、春の季節を考えてみましょう。
この図で、太陽の上下左右の位置にある地球を考えると、12か月を4等分するので3か月ずつ、・・・この位置は3月になります。
オリオン座は、実際にはものすごく離れているので、12月の場合と同じで、こちらの方向にあると考えてよいです。
3月には、夕方の18:00に南中しますよね。
真夜中の0:00、進行方向が東ですから、この位置ではオリオン座は西に見えます。
18:00に南中していたオリオン座が、0:00に西の空に沈んでいくということです。
12月の南中時刻と比較してみましょう。
12月の南中時刻が0:00ですから、南中時刻は3か月で6時間早くなっています。
3か月で6時間なので、1か月あたり2時間早くなります。
これが、星座(恒星)の南中時刻が、1か月に2時間早くなるということです。
もっとも、これは、1年で24時間早くなるから・・・という視点から導くものです。
それは、一通り見てから、改めて確認しましょう。
次に3か月後の夏、6月になります。
この時期になると、オリオン座は昼の12:00に南中しています。
真昼間に、太陽と同じ方向に見えるということです。
オリオン座は12星座ではありませんが、自分の誕生日に自分の星座をみることは、絶対にできない・・・と聞いたこと、ありませんか?
自分の誕生日に、自分の星座は、昼間に太陽と同じ方向にあります。
6月ですと・・・ふたご座ですかね。ふたご座はオリオン座と同じ方向にあります。
自分の誕生日に、自分の星座はざったいに見えない、とは・・・このことです。
昼でも、星がみえるくらい目がよい人もいるそうですが、太陽のそばにある星は、絶対に見えません。
この3か月後が9月、秋ですね。
この位置では、明け方の6:00にオリオン座が南中します。
真夜中の0:00に、東の空からのぼりはじめ、明け方の6:00に南中することになります。
全体でみますと、南中する時刻は、12月に0:00、3月にその6時間前の18:00、6月にその6時間前の12:00、9月にその6時間前の6:00、
また、冬の12月になりますと、その6時間前の0:00なので、1年間で24時間早く南中することになります。
1年は12か月なので、24時間÷12か月=2時間/月なので、こちらからも、星座の南中時間は、1か月で2時間早くなっていくと確認できます。